●お墓の歴史は人間の歴史
日本で埋葬の習慣が行われるようになったのは、旧石器時代の中頃からだと言われています。それまでは、死体をそのまま放置していました。(鳥葬、風葬など)やがて心を持った人間は、死体をそのままにしておくことに、耐えられなくなり、土の中に埋葬するようになりました。埋葬の目印として、また獣に死体が荒らされないように大きな石を置くようになりました。これがお墓の始まりだと言われています。縄文・弥生時代になると身分の高い人は、木棺、石棺などに納められて祀られました。 3世紀後半になると、巨大な古墳が造られます。(仁徳天皇御陵など)以後、仏教の伝来とともに位 牌、戒名などが伝えられ、形式も変化して、江戸時代に現代のお墓に近い形になりました。
 

●寿陵とは
生前に建墓することを寿陵と言います。仏教では長寿と家系の繁栄を招くとされ、大変縁起の良いこととされています。生前に自分のお墓を建てて一度死に、改めて生まれるから長寿になると言う考え方です。この場合、墓碑に彫る名前は朱墨をいれます。
 

●お墓と方位
墓石建立の目的は「先祖を敬い祀る心」にあるといえます。奇をてらわない形で、耐久性のある石質を選べば良いでしょう。要はご先祖さまに対する感謝の気持ちです。お墓の向きは東から南が「吉相」とされているようです。これはお墓に礼拝する時、西方浄土に向かってお参りするからです。万葉集に「朝日照る」と言う言葉が「墓の枕詞」になっています。東から南向きが良いとされるのは、墓地は日当りが良く明るいことが条件のようです。
 

●永代使用権
墓地は土地を買うのではなく、永代にわたって土地使用権を得ることです。 その土地の所有権ではなく、永代使用料、管理料を支払うことで代々継承して墓地を使用出来るという権利をいいます。
 

●巻石
自分の墓所の区画を明示するための境界石です。墓所を買われたら巻石だけは、 早く申し込みしましょう。
 

●墓石の種類
お墓は、何代にもわたって祀るものですから、風化しにくい固い石を使用する事が大切です。墓石用の石材としては、主に花崗岩(みかげ石)と安山岩が用いられています。 いわゆるみかげ石というのは、兵庫県御影町から産出されたところから由来しています。 御影石の産地としては、香川県(庵治石・大島石)が有名ですが、開発規制や人件費などで産出量 も減り高価格になっています。最近では低価格の輸入石材(中国・韓国)がよく使用されています。
 

●建墓の時期
葬儀や法事などにかなりの費用を使いますが、経済的問題がなければ、出来るだけ早い時期にお墓を建てて供養するのがよいでしょう。四十九日が終わっても、遺骨が家にあったりお寺に預けてあるのは、その家が陰宅となります。 一般的には、忌あけ、年忌、春秋の彼岸、盆、月命日、祥月命日が良いとされています。
 

●墓石注文時の準備
墓石を注文する前に、ご準備ください。
1. 故人の戒名、俗名、没年月日、行年
2. 施主名、建立年月日
3. 家紋
4. 申込金
5. 印鑑
 

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